
- 執筆者
- FP 森 夏江
がんではないけれど良性のポリープもがん保険で告知すると、がん保険に入るにあたって不利になるのではないかと心配になる人もいるかもしれませんね。
多くのがん保険では、ポリープの診断・治療などが最近あった場合、がん保険に加入出来ません。ポリープが良性であっても告知しないといけないものなのでしょうか?
目次
大体3カ月以内のポリープの診断・治療をしているとがん保険に加入は難しい
多くのがん保険では3カ月以内に特定の疾病や病状を治療していると、がん保険に加入が難しいのが現状です。ポリープも特定の疾病の中に含まれることが多い病気の1つです。
ポリープが良性の場合でもがん保険はNG
3カ月以上前に完治していれば全く問題ないのですが、3カ月以内に診断・治療されたポリープの場合は良性・悪性どちらであっても、がん保険には加入できません。
特に良性ならば、完治して3カ月たつのを待って、がん保険に申し込みしましょう。
ポリープが悪性の場合はちょっと面倒です。
悪性のポリープの多くの場合は、がんと診断されるか、がん化するおそれがあるという診断がつくことと思います。
すぐに手術を医師から勧められることでしょう。がんであった場合は完治しても、がんに加入したことのある方向けのがん保険しか加入出来なくなります。
がん化するおそれがあると診断されても、当面の間(がん保険の商品によって期間は異なります)はがん保険に加入が出来なくなります。
ポリープがあっても良性なら将来がん保険に加入可能
ポリープがあっても良性なら保険会社によって加入できない期間に差がありますががん保険には加入可能です。
ポリープが良性なら、3カ月~2年位の間はがん保険に加入出来ませんが、その後はがん保険に加入出来ます。
告知で良性のポリープの存在を隠して加入したら
告知は正確な内容である必要があります。もし、良性のポリープであっても、その存在を隠して告知してがん保険に加入しても損をすることになりかねません。
万が一、がんになった場合
万が一がんになった場合、保険会社に給付金など請求すると、保険会社はがん治療した病院にカルテなどの照会をします。病院はこの請求に応じない訳に行きません。
カルテには疾病歴なども記載されているので、それだけでほぼ告知しなかったポリープの存在が分かってしまいます。また健康保険組合などに過去の疾病や検診内容など照会します。
結局、ウソをついてがん保険に加入しても保険会社にはばれてしまうのです。
告知にウソがあった場合、給付金などを支払う義務は保険会社にはありません。そのため、今まで保険料を払っていても、給付金などを受取れないことになってしまいます。
それまでの保険料の支払いはすべて無駄になってしまいます。
生涯、がんにならなかった場合
がん保険に加入してもがんで死亡するとは限りません。がん保険に加入後にがん以外の原因で死亡して、がん保険を利用することが無い場合は問題にはなりません。
しかし、日本人のおよそ半数が人生でがんにかかるので、その確率は50%です。
焦らずにがん保険に加入できるようになるまで待ちましょう。
待ち時間が惜しいと思われるかもしれませんが、がん保険に加入できるまで、待ちましょう。
時間はかかりますが、保険会社の定める一定期間を過ぎればがん保険に加入できます。焦ってポリープの存在を告知せずに、がん保険に加入するよりも、一定期間(3カ月~2年位)の間待ってからがん保険に加入しましょう。
まとめ
良性のポリープであっても告知しないでがん保険に加入しても、いざがんになった時に保険会社が調査して分かってしまうリスクが大きく保険料の無駄になるので告知しないで加入する事は止めましょう。
ポリープが良性ならばがん保険商品により期間は異なりますが、ポリープがあると加入出来ない期間を待って、がん保険に加入する事で正しい告知で加入する事が可能になります。