白血病(血液がん)はがん保険で保障されるのか?

  • 執筆者
  • 40代・50代女性のためのお金の相談室
  • FP 三原 由紀

白血病はがんという名前はついていませんが血液のがんなのでがん保険で保障されます。今回は、白血病とがん保険の保障についてみていきましょう。

血液のがんは白血病だけなの?

血液のがんは、骨髄の中で血液がつくられる過程(造血の過程)で起こるがんのことをいいます。

多くの種類がありますが、主に3大血液がんといわれ以下のように分類されます。白血病は3大血液がんの中の一つに分類されます。

白血病
  • 急性白血病
  • 慢性白血病
悪性リンパ腫
  • ホジキンリンパ腫
  • 非ホジキンリンパ腫
多発性骨髄腫  

白血病はどんな病気?

白血病は、大きく分けると急性(がん化した細胞が急速に増殖する)白血病と慢性(がん化した細胞がゆっくりと増殖する)白血病があります。その他にも以下の通りにさまざまな種類があります。

急性白血病
  • 急性骨髄性白血病
  • 急性リンパ性白血病/リンパ芽球性リンパ腫
  • 急性前骨髄球性白血病  他
慢性白血病
  • 慢性骨髄性白血病
  • 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫  他
成人T細胞白血病/リンパ腫骨髄異形成症候群  他

出典:国立がん研究センターがん情報サービス「白血病の分類」

白血病に罹患する確率

白血病罹患率グラフ

出典:国立がん研究センターがん情報サービス・最新がん統計

部位別のがん罹患率で1年期間に人口10万人あたり何例がんと診断されるかみて見ると、白血病は男性10万人あたり11.2人(約0.01%)女性10万人あたり7.7人(約0.008%)と罹患する確率としては多くはありません。

また、JALSG(日本成人白血病治療共同研究グループ)によると、白血病の発生率の内訳は急性白血病と慢性白血病の比が約4:1です。急性白血病のなかでは骨髄性とリンパ性の比は成人で約4:1となることから、白血病のなかで急性骨髄性白血病の発生率が高いことがわかります。

どんな治療が行われるの?

具体的に、急性骨髄性白血病の治療についてみていきましょう。

急性骨髄性白血病は、わかりやすく説明すると白血球になる前の未熟な血液細胞に何らかの遺伝子異常が起こり、がん化した細胞(白血病細胞)が無制限に増殖することで発症します。

臓器などでは腫瘍になりませんが血液の中で増殖を繰り返します。そのため血液の中の正常細胞が減少して、貧血・出血・免疫低下で発熱などが起こります。

治療の基本は、主に抗がん剤治療である化学療法を繰り返し行いますが、年齢や経過を見て以下のような治療も行っていきます。

  • 分化誘導療法
  • 分子標的治療
  • 造血幹細胞移植
  • 支持療法

特に65歳以上の場合には全身状態をみて治療方法を選択します。

治療による副作用として食欲不振・吐き気・脱毛・皮膚への影響・便秘や下痢などがみられることもありますが、適切な対応を行うことで克服できます。

現在では医療技術の進歩もあり“白血病=死の病”ではなくなりつつあります。

治療費はどのくらいかかるの?

治療費

このように治療を受けた場合の費用はいくらかかるのでしょうか?

治療の基本である抗がん剤を使用した治療の中から、寛解(※)を目的とする治療、その状態を維持するための治療、再発・難治性の場合の治療費についてみていきましょう。

(※)寛解(がん細胞とがんに伴う症状が見かけ上なくなった状態で治癒ではない状態)

寛解を目的とする治療(寛解導入療法) 219,380円
65,815円 ※自己負担3割
1コース(4週間)の治療スケジュール
状態を維持するための治療(寛解後療法) 453,050円
135,915円 ※自己負担3割
1コース(5日間)の治療費
再発・難治性の場合の治療費 728,060円
218,418円 ※自己負担3割

出典:がん治療費.com

上記の治療費は抗がん剤の標準使用量の薬剤費のみになります。薬の処方料・調剤料・検査費用は含みません。抗がん剤の使用量は体重か体表面積によって決められます。

がん保険でどこまで保障されるの?

治療費

白血病の治療の基本である抗がん剤治療には比較的長期間の入院が必要となることが想定されます。

抗がん剤治療は手術ではないので、ひと昔前のがん保険で診断給付金・手術給付金・入院給付金が主な保障の場合には、診断給付金と入院給付金を受け取ることになるでしょう。

また、退院後に通院での抗がん剤治療を受ける場合には通院給付金で保障されます。がん保険によっては、抗がん剤・ホルモン剤治療給付金で入院・通院に関係なく1ヶ月につき10万円からの保障というものもあります。

1日あたり・1ヶ月あたりの定額給付であり、抗がん剤治療の自己負担が高額になった場合など給付金を上回る金額については自己負担することになります。

そのような場合には、実費補償タイプのがん保険でカバーすることが可能です。実費補償タイプのがん保険は、かかった治療費の実費の給付金があり、現在のところ5年や10年の有期保障タイプのみの取り扱いとなります。

なお、高額な治療費がかかった場合には国の高額療養費制度があることも押さえておきたいところです。

高額療養費制度とは

高額療養費制度とは、医療機関や窓口で支払った金額(公的医療保険の自己負担額)がひと月で上限額を超えた場合、その超えた金額を支給する制度です。

公的医療保険でカバーされない入院時の食費や差額ベッド代などは含まれません。上限額は年齢や収入によって異なり、69歳以下については以下になります。

上限額(平成29年8月から平成30年7月診療分まで )

適用区分(目安として) ひと月の上限額(世帯ごと) 多数回該当の場合
年収1,160万円~ 252,600円+(医療費-842,000)×1% 140,100円
年収約770~約1,160万円 167,400円+(医療費-558,000)×1% 93,000円
年収約370~約770万円 80,100円+(医療費-267,000)×1% 44,400円
~年収約370万円 57,600円 44,400円
住民税非課税者 35,400円 24,600円

出典:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ

上の表の「多数回該当の場合」は、過去12か月以内に3回以上、上限額に達した場合で4回目から上限額が下がります

抗がん剤治療などで高額な治療費がかかった場合には、心強い公的医療制度です。

まとめ

白血病は血液のがんであり、がん保険で保障されます。

白血病に罹る確率は部位別がんの中では低いものの、罹った場合の治療は長期間の入院と高額な治療費がかかる可能性があります。その場合、がん保険の診断給付金・入院給付金・通院給付金・抗がん剤治療給付金などで保障されます。

また、高額な治療費がかかった場合には、実費補償タイプのがん保険で実際にかかった治療費の実費を保険金額の範囲内で保障することが可能です。

いっぽう、公的医療制度で医療費の窓口負担の金額が上限を超えた場合に高額療養費の支給があることもおさえておきたいところです。

FPが解説!オリックス生命「がん保険Believe[ビリーブ]」

  • 執筆者
  • 40代・50代女性のためのお金の相談室
  • FP 三原 由紀

がん保険は保険会社によって保障内容が異なるため、単純に保険料だけで比較することが難しいものがあります。保障内容の特徴を理解して、自分に必要な保障を選択したいものです。

今回は、がん保険FPガイドの「FPが選ぶおすすめがん保険人気ランキング」で2位にランクインしたオリックス生命「がん保険Believe[ビリーブ]」について解説します。

保障内容の特徴

バランスのとれた基本保障

「がん保険Believe[ビリーブ]」は、バランスのとれた基本保障と一生涯の保障を確保できる終身タイプが特徴です。

主契約で「診断」「入院」「手術」「退院」のすべての保障をカバー、特約は「通院」「先進医療」の2つのみ、基本給金額は1万円のプラン(50歳~75歳は半額保障プランも用意)とシンプルであり、初めてがん保険の加入を検討する人にも分かりやすい保障内容になっています。

区分 名称 給付金 保障内容
主契約 無配当新がん保険(2010) がん初回診断一時金 100万円
【給付条件】
初めてがんと診断確定されたとき
■保険期間を通じて1回のみ
がん治療給付金 50万円
【給付条件】
がんの治療を目的とした入院の開始
■支払回数無制限(ただし、2年に1回を限度)
がん入院給付金 1万円x入院日数
【給付条件】
がんの治療を目的として入院した時
■支払日数無制限
がん手術給付金 20万円
【給付条件】
入院の有無を問わない
■支払回数無制限
がん退院一時金 10万円
【給付条件】

  • がんで10日以上の継続入院後の退院時
  • 給付後の退院日を含め30日未満に開始した入院の退院時は対象外

■支払回数無制限

特約 がん先進医療特約 がん先進医療給付金 先進医療にかかる技術料と同額
【給付条件】
がんを直接の原因として先進医療による療養を受けた時
■通算2,000万円限度
がん通院給付金 がん通院給付金 1万円x通院日数
【給付条件】

  • 所定の手術、放射線治療、温熱療法、抗がん剤治療(経口投与を除く)のための通院を支払日数無制限
  • 退院後1年以内の通院のうち60日まで保障

出典:オリックス生命「がん保険Believe[ビリーブ]」を元に筆者が作成

はじめてのがん診断確定時の保障が厚い

はじめてがんと診断確定された時には「がん初回診断一時金」の給付があり、その後入院した時には「がん治療給付金」と合計150万円を受け取ることができます。

これは、一般的ながん保険と比べて治療開始時の保障が厚く、がんに罹ったことによる経済面での不安を軽減することが期待できます。

上皮内新生物を基本保障で同額保障

上皮内新生物は、上皮内がんともいわれる極めて初期のがんです。適切に治療を行えば転移もなく治ると言われており、保険会社によっては保障対象外あるいは減額保障の扱いになるがん保険もあります。

「がん保険Believe[ビリーブ]」では、すべての給付で上皮内新生物を同額保障としているので安心です。

入院時の保障が厚い

以下のタイミングで各一時金を受け取ることができます。

  • 診断時 「がん初回診断一時金」100万円 ※初回のみ
  • 入院時 「がん治療給付金」50万円 ※2年に1回、無制限
    「がん入院給付金」1万円x入院日数
  • 退院時 「がん退院一時金」10万円 ※10日以上の入院

入院日数

出典:厚生労働省「平成26年(2014)患者調査の概況

がん治療は以前に比べると入院治療から通院治療へとシフトしていますが、入院治療をした場合の日数の平均はほぼ10日以上であることが上の表から分かります。

入院日数に関わらず受け取ることができる「がん治療給付金」と「がん入院給付金」に加えて、10日以上入院した場合に「がん退院一時金」を受け取ることができるので退院後の通院の治療費にも備えることができます。このように入院時の保障が厚いのも特徴の一つです。

加入する際に気をつけたいポイント

通院治療の保障

はじめてがんと診断確定後、通院治療になった場合でも「がん初回診断一時金」を受け取ることができます。

「がん初回診断一時金」は1回のみの保障なので、2回目以降にがんと診断確定された場合には「がん治療給付金」になりますが、給付条件が“がんの治療を目的として入院を開始したとき”となります。

そのため通院のみでの治療の場合には給付がありません。現在のがん治療は、外来治療率が入院治療率を上回ります。

入院しないで通院での治療になる可能性は高いので、不安な場合には特約で付加できる「がん通院給付金」を検討しましょう。長期間の通院治療についても支払日数に制限がないので安心です。

保険料払込免除の条件

「がん保険Believe[ビリーブ]」は保険料払込免除が基本保障されていて、免除の条件は“不慮の事故により約款所定の身体障害の状態、または病気・ケガにより約款所定の高度障害状態に該当した場合”になっています。

一般的ながん保険で保険料払込免除が基本保障や特約にある場合、条件については“がん(悪性新生物)と確定診断された場合”のものが多く見られます。

がんを対象とした保険料払込免除の特約もないので加入を検討する際には注意しておきたいところです。

まとめ

「がん保険Believe[ビリーブ]」は一生涯の保障がある終身タイプで、バランスのとれた基本保障と特約は、はじめてがん保険の加入を検討する人にもわかりやすい保障内容となっています。

また、加入する年齢が高くなると保険料も高くなる50歳以上には半額保障プランがあり、保険料を低く抑えることで加入しやすくしています。

特徴としては、はじめてがんと診断確定され入院での治療を始める場合には、一般のがん保険と比べて手厚い保障があることです。また、退院一時金があり退院後の通院治療に備えることもできます。

いっぽう、通院のみで治療をする場合には、初回のみ給付の「がん初回診断一時金」で備えることになり、不安な人は特約で通院保障の付加を検討すること、また、がんを対象とした保険料払込免除が特約にない点も確認しておきたいポイントです。

がん保険と医療保険は別々とセットどちらがいい?

ケガ、病気になった時やがんになった時、急に医療費が必要になるということがあります。

そんな時に頼りになるのが、保険です。

すでに医療保険やがん保険に加入していても見直しをしたい方やこれから加入を検討する方がいると思います。医療保険とがん保険を単独で加入すればいいのか、医療保険にがん保険を付帯するセットタイプがいいのか、判断が難しいのではないでしょうか。

保障内容や保険料の面などから、どちらのタイプがいいのか見ていきましょう。

医療保険とがん保険の加入率の状況

医療保険、がん保険のそれぞれの特徴と加入率の状況を見ていきましょう。

医療保険

医療保険は、がんを含む、病気やケガをした時の入院や治療に備えておくことができます。医療保険の加入率の状況は、下の図表からご覧ください。

入院給付金

出典:(公財)生命保険文化センター「平成28年度 生活保障に関する調査 《速報版》」の「疾病入院給付金の支払われる生命保険加入率」

広義での医療保険(=疾病入院給付金が支払われる生命保険)の加入率は、72.1%となっています。過去20年間で見ても、加入率に大きな変化はみられません。

日本には、公的医療保障がありますが、いざという時の備えとして、年齢・性別を問わず、多くの人にとって、医療保険に加入しておきたいという意識が高いことが分かります。

がん保険

がんは、2人に1人の割合でなると言われているほど、高い確率でかかる可能性があります。がん保険は、がん治療に特化した保険です。

もしも治療が長期化し、治療費の負担増や収入減になったとしても、安心して治療に専念できます。では、がん保険・がん特約の加入率の状況はどうでしょうか。下の図表をご覧ください。

がん保険加入率グラフ

出典:(公財)生命保険文化センター「平成28年度 生活保障に関する調査 《速報版》」の「疾病入院給付金の支払われる生命保険加入率」

民間の生命保険会社やJA、生協、全労済で取り扱っているがん保険・がん特約(全生保)の加入率は37.8%になっています。

約3人に1人の割合で加入しているという現状で、3年ごとの調査においても加入率が上昇しており、この15年の間でみると約1.8倍の伸び率になっていることが分かります。

がん保険と医療保険は別々とセットどちらがいいのか

医療保険の加入率は70%を超え、がん保険・がん特約の加入率は年々増えています。どちらの保障にも備えたい人が多いのでしょう。

では、どのような加入方法がいいのでしょうか。すでに医療保険に加入している方はがん特約を付帯したほうがいいのか、あるいは新規に、がん保険に単独で加入したほうがいいのでしょうか。

ここで、がん保険単独の場合、医療保険単独の場合そして、医療保険にがん特約を付帯した場合の次の3つのパターンを40歳男性でシミュレーションしてみました。

保障内容と保険料の違いを見てみましょう。

  A社 B社
保障内容 保険料 保障内容 保険料
がん保険(単独)
  • 診断給付金100万円(1回限り)
  • 入院給付金1万円/日(日数無制限)
  • 通院給付金1万円/日(退院後通算日数60日)
  • 手術給付金20万円/回(回数無制限)
  • 先進医療特約2000万円まで
  • がん治療給付金50万円/回(回数無制限)
  • 退院一時金10万円/回(回数無制限)
3,710円
  • 診断給付金100万円(1回限り)
  • 入院給付金1万円/日(日数無制限)
  • 通院給付金1万円/日(退院後通算日数180日)
  • 手術給付金1回につき20万円(回数無制限)放射線治療含む
  • 診断保険金100万円(1回限り)
  • 治療給付金10万円/1か月(抗がん剤治療特約)
5,712円
医療保険(単独)
  • 手術給付金 入院中20万円、外来5万円(回数無制限)
  • 入院給付金1万円/日(1入院60日 通算:1,000日)
  • 先進医療特約 通算2,000万円まで
4,262円
  • 手術給付金 手術の種類により40・20・10・5万円/回(放射線治療給付金含む)
  • 入院給付金1万円/日(1入院60日 通算:1,095日)
  • 先進医療特約 通算2,000万円まで
  • 初期入院保障特則 1律10万円
  • 特定疾病入院給付金1万円/日(日数無制限)
5,124円
医療保険+がん特約
  • 上記の医療保険(単独)の保障内容
  • +診断給付金特約1回につき100万円(回数無制限)
6,622円
  • 上記の医療保険(単独)の保障内容
  • +特定治療支援特約 がん診断給付金50万円(1回限り)手術・放射線・抗がん剤治療を受けたとき2~5回50万円/回(心疾患など6疾病が対象)
7,777円

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がん保険単独の場合

がん保険の特徴の一つに「診断給付金」があります。これは、がんと診断されると受取れる給付金で使用目的が自由なので、入院の準備や交通費などの雑費にも使うことができ、使いやすい給付金といえるでしょう。

入院給付金は、入院時1日いくら、通院給付金は通院時1日いくらと定められている給付金です。B社の通院給付金は、退院後の通院の通算日数がA社の3倍の180日保障となっています。

また、B社は手術給付金の保障内容に放射線治療を行った場合も保険金の支払い対象となっており、保険料はやや高いですが、A社に比べ、手厚い保障内容です。

ただ、A社には先進医療特約が基本保障には入っていますが、B社はオプションとなりますので、先進医療特約を付帯すると更に保険料がアップします。

いずれにしても、保障の詳細内容や保険料に差はありますが、がん保険(単独)に加入する場合はA社やB社のようなタイプが多くなっています。

医療保険単独の場合

A社とB社ともに、手術をした時に受取れる「手術給付金」、入院した時に受取れる「入院給付金」そして、全額自己負担になる「先進医療特約」の保障がついています。

B社は医療保険に関わらず、「特定疾病入院特約」という3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の入院の場合にも対応し、支払日数無制限でがんの保障内容もついているのが特徴です。

厚生労働省の患者調査によると、精神や神経、脳血管疾患の病気は入退院を繰り返す可能性、そして長期入院になる傾向があります。

例えば、脳血管疾患(脳卒中)の平均在院日数は89.5日となっており、心疾患(急性心筋梗塞)の20.3日と比較しても長めになっています。がんだけでなく、そのような長期入院への備えを考えると、医療保険に加入も検討するとよいでしょう。

医療保険+がん特約

1つの保険で、医療保険とがん保険に加入できる方法です。

図表を見ていただけたら分かるように、医療保険とがん特約のセット加入は、下記の2点のメリットが、一般的なご家庭にはおすすめの加入方法です。

1.1つの保険でがん保険と医療保険の両方に備えることができる

2.セットで加入することで、保険料をおさえることができる

ただし、加入時の注意点として、主契約の医療保険が終身(一生涯保障)タイプでなければ、途中で保障期間が切れ、同時にがん特約もなくなってしまう点があげられます。

また、ご自身が備えたい保障内容を網羅しているかの確認が必要です。がん特約については、がん保険単独の保障内容に比べ、手薄になっていることが多いからです。

もし医療保険とセット加入のがん特約の内容では不安な場合は、がん保険(単独)と医療保険(単独)の別々の加入となりますが、保障内容が手厚くなる分、当然保険料が高くなります。

保障内容を把握しながら、家計とのバランス、家族構成、子どもの成長などのライフプランの変化も考慮し、加入方法を選択するとよいと思います。

がん保険の年齢別・性別保険料相場

医療保険より重要性を増しているがん保険ですが、保険料はどのくらいかかるのでしょうか。

人気のがん保険の特徴と年齢別・性別の保険料を整理してみました。ご自身のニーズに合った商品を選ぶ参考にしていただければと思います。

チューリッヒ生命「終身がん治療保険プレミアム」

このがん保険の特徴的な点は、

  • 最近のがん治療の主流である通院による「放射線治療」「抗がん剤治療」「ホルモン剤治療」に対する給付が主契約になっていて、治療を受けた月に定額が支払われる。
  • 従来メインの保障だった「入院」や「手術」に対する給付や「先進医療」の保障は特約で選択でき、必要な保障を選択できる自由度が高い。
  • がんになったら保険料の支払いが免除される「悪性新生物保険料払込免除特約」もあり、付加しておけば万が一の時に心強い。

ことで、保障内容を絞り込むことで保険料をリーズナブルにすることができます。

保険料試算の前提となる条件(保険期間:終身、保険料:終身払)

保障内容 シンプルプラン ベーシックプラン
主契約
(必須)
放射線治療給付金
(注1)
月額10万円(回数無制限) 月額10万円(回数無制限)
抗がん剤・ホルモン剤治療給付金
(注1)
月額10万円(回数無制限) 月額10万円(回数無制限)
特約
(必要な物を選択可)
がん入院特約 なし 日額5,000円(日数無制限)
がん手術特約 なし 1回10万円(回数無制限)
がん診断特約 一時金100万円(回数無制限、2年に1回が限度) 一時金100万円(回数無制限、2年に1回が限度)
がん通院特約 なし 日額5,000円(支払条件あり)
がん先進医療特約 なし 通算2000万円限度
悪性新生物保険料払込免除特約(上皮内新生物は対象外) なし あり

その他、がんで緩和療養を受けたとき、がんと診断された後のストレス性疾病を保障する特約もあり。
※注1 「放射線治療給付金」「抗がん剤・ホルモン剤治療給付金」は月額10~60万円まで選択可。

すでに、医療保険で入院や手術、先進医療などの保障を確保している方に、がんになった時の不足分を必要なだけ補う形で加入するのもお薦めです。

年齢別・性別保険料(月払い)

  シンプルプラン ベーシックプラン
男 性 女 性 男 性 女 性
20歳 2,064円 2,066円 2,689円 2,616円
30歳 2,557円 2,459円 3,357円 3,129円
40歳 3,451円 2,982円 4,566円 3,812円
50歳 5,177円 3,564円 6,902円 4,624円

チューリッヒ生命HP 保険料シミュレーションより作成
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オリックス生命「Believe(ビリーブ)」

このがん保険の特徴的な点は、

  • 「入院」や「手術」「診断給付金」などを主契約とする従来型の保険だが、解約返戻金や死亡保障などをなくし、保険料が安くおさえられている。
  • 初めて「がん」と診断されたときの保障が手厚く、経済的な心配が軽減される。
  • 「がん初回診断一時金(初回のみ)」のほかに「がん治療給付金(回数無制限・2年に1回を限度)」があり、再入院等にも備えられる など、手術や長期入院などに手厚い保険といえます。

保険料試算の前提となる条件(保険期間:終身、保険料:終身払)

保障内容 基本プラン 通院特約あり
主契約
(必須)
がん初回診断一時金
(初回のみ)
100万円 100万円
がん治療給付金 50万円(回数無制限、2年に1回が限度) 50万円(回数無制限、2年に1回が限度)
がん入院給付金 日額10,000円(日数無制限) 日額10,000円(日数無制限)
がん手術給付金 1回20万円(回数無制限) 1回20万円(回数無制限)
がん退院一時金 1回10万円(回数無制限) 1回10万円(回数無制限)
特約 がん通院給付金 なし 日額10,000円
がん先進医療特約 通算2000万円限度 通算2000万円限度

「診断給付金」「入院」「手術」「通院」などがんに対する幅広い保障をリーズナブルに求める方にお薦めの保険です。

年齢別・性別保険料(月払い)

  基本プラン 通院特約あり
男 性 女 性 男 性 女 性
20歳 1,900円 1,670円 2,220円 2,020円
30歳 2,580円 2,170円 2,990円 2,640円
40歳 3,710円 2,850円 4,310円 3,490円
50歳 5,500円 3,610円 6,430円 4,360円

オリックス生命HP 保険料シミュレーションより作成
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FWD富士生命「新がんベスト・ゴールドα」

このがん保険の特徴的な点は、

  • 主契約が診断給付金のみで、診断一時金特約と合わせて最高300万円まで選べる。
    (入院、手術、通院治療、生活費の補填など使い道は自由)
  • 悪性新生物と診断されたら、以後の保険料は免除。
  • 特約も「上皮内新生物診断給付金特約」「がん先進医療特約」「がん治療給付金特約」「女性がんケア特約」などとシンプル。

保険料試算の前提となる条件(保険期間:終身、保険料:終身払)

保障内容 診断給付金のみ 先進医療あり
主契約
(必須)
悪性新生物診断給付金(注1) 100万円(回数無制限、2年に1回が限度) 100万円(回数無制限、2年に1回が限度)
特約 悪性新生物初回診断一時金(注1) 50万円(初回のみ) 50万円(初回のみ)
上皮内新生物診断給付金 50万円(回数無制限、2年に1回が限度) 50万円(回数無制限、2年に1回が限度)
がん先進医療特約 なし 通算2000万円限度

※注1 「悪性新生物診断給付金」「悪性新生物初回診断一時金」合わせて300万円まで選択可。

年齢別・性別保険料(月払い)

  診断給付金のみ 先進医療あり
男 性 女 性 男 性 女 性
20歳 2,018円 1,940円 2,117円 2,038円
30歳 2,820円 2,594円 2,944円 2,717円
40歳 3,987円 3,238円 4,116円 3,365円
50歳 5,887円 3,986円 6,025円 4,118円

FWD富士生命HP 保険料シミュレーションより作成
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それぞれのがんの状態によって、「入院」「手術」が必要になるか、「通院治療」が必要になるかわかりません。

そんなとき、使い道の自由な診断給付金が十分に確保できれば安心して治療に臨むことができるでしょう。

メットライフ生命「ガードエックス」

このがん保険の特徴は、

  • 入院・通院に関わらず、「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療」の三大治療に対応する。
    (ホルモン剤治療は1年に1回通算10回まで)
  • がん治療給付金は1年に1回を限度(通算5回まで)に支払われる。
  • 悪性新生物と診断されたら、以後の保険料は免除。
    最新の「放射線治療」「抗がん剤治療」に対する手厚い保障を得ることができます。

保険料試算の前提となる条件(保険期間:終身、保険料:終身払)

保障内容 基本プラン 特約あり
主契約
(必須)
がん治療給付金(注1) 100万円(1年に1回通算5回まで) 100万円(1年に1回通算5回まで)
ホルモン剤治療給付金 1回10万円(通算10回まで) 1回10万円(通算10回まで)
特約 がん入院保障 なし 日額5,000円(入院日数が61日目以降10,000円)
がん通院保障 なし 日額5,000円(入院61日目より2倍)
がん診断保障(注1) なし 50万円(悪性新生物の場合)
がん先進医療保障 なし 通算2000万円限度

※注1 上皮内新生物の場合は、上記給付金の50%

年齢別・性別保険料(月払い)

  基本プラン 特約あり
男 性 女 性 男 性 女 性
20歳 1,194円 1,964円 2,311円 3,029円
30歳 1,788円 2,916円 3,440円 4,441円
40歳 2,813円 4,042円 5,352円 6,170円
50歳 4,520円 5,209円 8,609円 7,971円

メットライフ生命HP 保険料シミュレーションより作成
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主契約のみの基本プランは特に若い男性の保険料が安くなっています。若いうちにがんに対する最低限の保障を確保したい方にはお勧めです。

アフラック「新生きるためのがん保険DAYS」

このがん保険も、三大治療(「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療」)への保障が厚いのが特徴です。

  • 手術は一部を除き回数無制限、放射線治療は60日に1回を限度に回数無制限、抗がん剤治療は治療を受けた月ごとに給付金が支払われる。
  • 退院後1年以内の通院と三大治療のための通院は日数無制限。
  • 再発に備えるため「診断給付金複数回支払特約」がある。

保険料試算の前提となる条件(保険期間:終身、保険料:終身払)

保障内容 エコノミープラン 充実プラン
主契約
(必須)

 

がん診断給付金 100万円(初回のみ・上皮内新生物は10万円) 100万円(初回のみ・上皮内新生物は10万円)
がん入院給付金 日額5,000円 日額10,000円
がん通院給付金 日額5,000円 日額10,000円
がん手術治療給付金 1回10万円(14日間に1回・回数無制限) 1回20万円(14日間に1回・回数無制限)
がん放射線治療給付金 1回10万円(60日間に1回・回数無制限) 1回20万円(60日間に1回・回数無制限)
がん抗がん剤治療給付金 5万円(治療を受けた月ごと) 10万円(治療を受けた月ごと)
特約 がん先進医療特約 通算2000万円限度 通算2000万円限度

年齢別・性別保険料(月払い)

  エコノミープラン 充実プラン
男 性 女 性 男 性 女 性
20歳 1,439円 1,499円 2,129円 2,279円
30歳 2,009円 2,084円 2,949円 3,199円
40歳 2,974円 2,999円 4,389円 4,719円
50歳 4,719円 3,834円 7,069円 6,089円

アフラックHP 保険料シミュレーションより作成
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診断給付金は1回のみですが、その後の治療に対する保障が手厚くなっています。手術や長期入院が心配な方にはお勧めです。

まとめ

以上、人気のある5商品の特徴とモデルケースにおける保険料を見てきました。

年齢別・性別保険料の相場といわれるとプランにより幅広くなりますので、各社シンプルなプラン(診断給付金を100万円にそろえています)で整理すると、下記の図表となります。

  男 性 女 性
20歳代 1,000円代~2,000円前後 1,000円代~2,000円前後
30歳代 2,000円前後 2,000円前後
40歳代 2,000円代~4,000円前後 2,000円代~3,000円前後
50歳代 4,000円代~5,000円代 4,000円前後

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男性のほうが年齢を重ねるにつれ保険料が高くなることがわかりますね。

ただし、保障内容が各社異なりますので、保険料だけで単純に比較することはできません。
まずは、ご自身が必要とする「がん」に対する保障が

  • 診断給付金(がんと診断された際に一時金として給付されるもの)なのか
  • 「放射線治療」「抗がん剤治療」など通院による治療に備えるものなのか
  • 「手術」や「長期入院」に幅広く備えるものなのか

をはっきりさせると、どの商品が適しているのか見えてきます。

そのうえで、必要な特約を付加していけば理想の保障ができてくるでしょう。すでに医療保険に加入していたり、これから加入する方は重複する保障を少なくすれば、保障内容も保険料もスマートにできますね。

また、

  • 診断給付金は初回のみか、複数回支払われるか?
  • 上皮内新生物に対する保障はどうか?
  • 保険料払込免除になる条件は?

などもチェックポイントです。

ここでは各商品の特徴についておおまかにまとめました。各社のサイトやパンフレットで詳細を確認してご検討ください。