がん保険の一時金はいくら必要?金額の相場

  • 執筆者
  • 40代・50代女性のためのお金の相談室
  • FP 三原 由紀

がん治療は、ひと昔前の入院から通院が主軸となり、治療法についても様々な選択肢があり、いまやオーダーメイド治療の時代です。

そんな中、がん保険の診断給付金(一時金)は非常に使い勝手の良い保障ではないでしょうか。今回は、診断給付金(一時金)はいくら必要なのかを考えていきます。

がん保険の診断給付金(一時金)とは?

がん保険の診断給付金は、がん保険の中で最もベーシックな保障であり、がんと診断された時点で必ず給付される一時金(以後、診断給付金と呼びます)です。

診断給付金は何に使えるの?

診断給付金は、使途が限定されていません。

がんになったらかかる費用

実際にかかる費用は、治療費だけではありません。診断給付金は、主に、以下の費用などに使われています。

  • 入院保証金
    • 入院時に病院に収める保証金、治療や入院費用に充てられ、退院時に精算します。保証金が不要な病院もありますが、収める場合は5-10万円程度になります。
  • 家族分を含めた病院までの交通費
  • セカンドオピニオンを受けるための費用
  • 自由診療の治療費
  • 一時的に減収した場合の生活費
  • サプリメントなど健康食品の費用
  • 定期検診代
  • ウィッグ代
  • 入院時の差額ベッド代
  • 入院時の食事代

診断給付金は、給付条件が診断時点なので、治療前に受け取ることができます。

入院や通院など後払いの給付金と比べ、がんと診断されて精神的にも不安ながん罹患者の経済的不安を軽くするありがたい保障とも言えるでしょう。

公的保険が使えないがん治療にかかる費用

治療や治療に伴う費用は、がんの種類や病期によりさまざまです。

診断給付金の使い途にできる公的保険が適用されない全額自己負担になる費用をみていきます。

自由診療の費用

自由診療という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?

自由診療とは、公的保険を使わずに受ける診療のことです。厚生労働省が認めていない治療法や薬を使った治療を受けるため、本来ならば公的保険が適用される治療を含めて費用は全て自己負担となります。

この場合、高額療養費制度も使うことができず、唯一可能なのは確定申告で医療費控除の適用を受けることですが、がんの最新治療や薬は高額になることが予想されます。

具体的な治療法には以下が挙げられます。

  • 体幹部定位放射線治療 (一部疾患に保険適用もあり)
  • 免疫治療
  • 国内未承認の抗がん剤治療

これらの治療費用は100万円以上かかることが想定されます。

診断給付金ですべてを賄うのは厳しいかもしれませんが、診断給付金が治療費の足しにはなります。

外来リハビリの費用

3大治療といわれる手術・放射線治療・抗がん剤治療を順調に終え、経過観察となった場合、治療費の負担は軽減していきます。

しかし、医学的治療とは別に、リハビリテーションなどを行い日常生活の質(QOL)を改善する必要が出て来るため、新たな費用がかかることになります。

最近、メディアでも取り上げられましたが、がん治療で退院後の「外来リハビリ」の必要性が挙げられています。外来リハビリの費用は一部を除き公的保険の適用外になります。

例えば、以下のようなリハビリテーションやトレーニングが挙げられます。

肺がん・咽頭がん 呼吸リハビリテーション
咽頭がん・食道がん 嚥下トレーニング

どのくらいの頻度で通院するかにもよりますが、1回数千円として「仮に毎週通うと最低月1万円以上の出費になります。

長期間のリハビリテーションが必要になった際には、診断給付金を使っても良いでしょう。

診断給付金の保障内容は各社さまざま

診断給付金の使途のイメージはつかめたかと思いますので、がん保険の診断給付金について各社のがん保険パンフレットから比較してみましょう。

  診断給付金 上皮内がんの保障 回数 期間 備考
A社 50-100万円 同額保障 無制限 2年毎  
B社 50・100万円 同額保障 1回 保険期間中 診断給付金50万円は50-75歳のみ
C社 50・100万円 半額 無制限 2年毎 がんの種類が異なれば2年以内でも支払うが、入院が給付条件
D社 100万円 同額保障 無制限(※) 2年毎 ※上皮内がんは1回のみ
E社 100万円 同額保障 無制限 3年毎  
F社 100万円 同額保障 無制限 2年毎  
G社 50-200万円 10分の1 1回(※) 保険期間中 ※複数回の特約あり

診断給付金の相場は?

7社のがん保険パンフレットの比較から、診断給付金の保障内容と相場は以下のようになります。

  • 診断給付金は、100万円
    • 50歳以上だと保険料負担を考えて50万円の診断給付金もあり
  • 上皮内がんの診断給付金は、同額保障
  • 診断給付金は、2年毎に無制限

パンフレット上では、診断給付金が50万円・100万円の掲載になっていますが、実際には200万・300万に保障額をあげることができる商品もあります。

ただし、保障額を上げるとその分保険料も上がります。またパンフレットで診断給付金50万円・100万円がクローズアップされているのは、一般的に多くの人が加入する保障額である、ということを読み取ることができます。

診断給付金は無制限にもらえた方がいいの?

最近のがん保険では、回数無制限に診断給付金がもらえるものが多くなっています。

ただし、回数が無制限といっても2年に1回、3年に1回、あるいは入院を伴う、など条件が付いています。

2年や3年という期間を設けている、ということは「がんの再発」の期間を考慮してのことだと思われます。

再発率の高いがんは?

がんの再発率は、がんの種類や病期の他に、どのような手術や処置をしたかにより大きく異なります。それらを考慮した再発率のデータをみていきましょう。

がんの種類 期間 再発率
原発性の肝がん 術後3年以内 50%
食道がん II期 術後3年以内 44%
膵臓がん I期 術後3年以内 35%
胃がん IIA期  術後3年以内 17%

参照:新日本保険新聞社「2017年版 こんなにかかる医療費

上の表にある「II期」はがんの進行度を客観的に表す病期になります。0期→I期→Ⅱ期→Ⅲ期→Ⅳ期という段階があり、数字が大きくなるに従いがんの進行が進んでいる、ことを表しています。(参考:がんのステージ・病期・進行度

再発する確率が高いがんは以下になります。

  • 原発性の肝がん
  • 食道がん
  • 膵臓がん
  • 胃がん

再発率が高いがんに罹患する可能性が統計的に高い人(後述)は、2-3年毎に診断給付金を受け取ることができるがん保険を検討しても良いかもしれません。

再発率の高いがんに罹患しやすい人は?

では、再発率の高いがんに罹患する可能性が高い人をみていきます。

年齢階級別がん罹患 部位内訳(2012年)

参照:国立がん研究センターがん情報サービス『がん登録・統計』(がんの統計’16

上の表から男女ごとの年齢階級別(5歳毎)のがん部位別罹患率が分かるので、再発率の高いがんに罹患する可能性が高い人の傾向が見えてきます。

  • 肝がんの罹患が多くなるのは45歳以上の男性と65歳以上の女性
  • 食道がんの罹患が多くなるのは40歳以上の男性
  • 膵臓がんの罹患が多くなるのは50歳以上の男性と55歳以上の女性
  • 胃がんの罹患が多くなるのは40歳以上の男性

40歳以上の男性は、回数無制限の診断給付金を検討した方が良いかもしれません。

まとめ

診断給付金は、がんの治療法が変化していく中でも、現在のところは非常に使い勝手の良い保障だと言えます。

給付のタイミングが診断確定時なので、治療開始前に受け取ることができて、また使途が限定されていないのもメリットが大きいです。

標準的な診断給付金は100万円であり、保険料とのバランスを考えると50歳以上の人は50万円を検討した方が良いかもしれません。

また、40歳以上の男性は、再発率の高いがんに罹患する可能性が高いので無制限にもらえるタイプのがん保険を検討してみることをおすすめします。

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