がん保険は先進医療特約もつけるべき?かかる費用相場と必要性

  • 執筆者
  • 40代・50代女性のためのお金の相談室
  • FP 三原 由紀

多くのがん保険でのオプション保障である「先進医療」は、特約(オプション)保険料も月100円程です。

とりあえずつけておけばいい、と思ってしまいがちですが、正しく知って、先進医療特約もがん保険につけるべきか考えていきたいと思います。

先進医療とは?

先進医療とは、厚生労働省が認めた高度な医療技術のことを言います。保険診療の医療水準を超えた最新の医療技術であり、技術料については全額自己負担になります。

ただし、技術料以外の医療費(例:診察・検査・投薬・入院など)は保険診療でカバーされます。

先進医療は現在103種類

先進医療は常に見直しが行われており、一度認定されたものが取り消しとなることもあります。また、先進医療だったものが公的保険の適用になることもあります。

例えば、手術支援ロボットによるダ・ヴィンチ手術(肝臓がん・腎臓がん)は、先進医療から保険診療になりました。

参照:厚生労働省第1回先進医療技術審査部会資料1-3より

現在、先進医療は、2種類の分類「先進医療A」と「先進医療B」に分けられ、平成29年5月1日現在では合計103種類が承認されています。

先進医療はどこで受けられるの?

先進医療は、厚生労働省から医療技術と認定医療機関としての認定を受けた医療機関でのみ受けることができます。

先進医療は誰でも受けられるの?

先進医療は、一般的な保険診療を受けるなかで、患者が希望し、医師がその必要性と合理性を認めた場合に行われることになります。

参照:厚生労働省・中央社会保険医療協議会 総会(第344回)議事次第より

先進医療を受けた人数は、最新の公的データによると、1年間(平成27年7月〜平成28年6月)に811施設で24,785人になります。

先進医療の費用はどのくらいかかるの?

先進医療特約という保障があるので、高額な医療費がかかるというイメージがありますが、実際のところ、どうなのか見ていきましょう。

先進医療の費用は全額自己負担です

保険診療を受けた場合、通常私たちは医療費の3割負担の支払いをします。

先進医療を受けた場合は、「先進医療の技術料」が全額自己負担となり、その費用は、医療技術の種類や医療機関によって異なります。

なお、先進医療を受ける場合には、診察や検査・投薬・入院も必要になりますが、これらの費用は、通常の保険診療の扱いとなります。

主な先進医療技術と技術料

先進医療技術 技術料
(1件当たり平均額)
年間実施件数(件)
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 ¥554,707 11,478
陽子線治療 ¥2,760,022 2,016
重粒子線治療 ¥3,093,057 1,787
高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術 ¥301,000 145
腹腔鏡下広汎子宮全摘術 ¥748,666 136
内視鏡下甲状腺悪性腫瘍手術 ¥266,643 106
内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下胃切除術 ¥1,058,83 172

(出典)中央社会保険医療協議会  「平成28年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」を元に筆者が作成

平成28年6月30日時点での先進医療の技術料と年間実施件数を調べてみました。赤字部分ががん治療で行われる先進医療になります。年間実施件数が多く技術料が10万円以上の先進医療をまとめると、

最も多く行われたのが白内障治療の「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」で、年間11,478件、費用は約55万円になります。

次に多いのが、がん治療の「陽子線治療」「重粒子線治療」と続き、合わせて年間約3,800件、費用は300万円前後になります。

先進医療で10万円以上かかる治療の多くががん治療であることがわかります。

実際に、重粒子線治療を受けたら、いくらかかるの?

重粒子線治療は、従来の放射線では効かない体の奥にあるがんの治療に適しています。

重粒子線治療の適応疾患と治療期間

参照:重粒子線治療ガイド

表は、重粒子線で先進医療を適用している疾患と治療期間の目安です。

治療期間中は、医師の判断によりますが、入院あるいは通院で治療を行います。

重粒子線治療施設は、国内5箇所

参照:重粒子線治療ガイド

現在、国内に5箇所の重粒子線治療施設があります。

通院治療が可能と言っても、遠方の場合、入院あるいは施設周辺の宿泊施設から通院する必要があります。

重粒子線治療(子宮がん)にかかる費用

例えば、群馬大学重粒子線医学センターで治療を受けた場合、重粒子線の照射回数に関わらず技術料は314万円となります。加えて、診察・検査・投薬・入院に伴う費用が保険診療でかかってきます。

子宮がんの場合、治療期間は目安として5週間になります。入院一日当りの平均費用は15,000〜20,000円と言われているので、5週間の入院だと、52.5万円〜70万円になります。

先進医療以外の保険診療の費用が高額になった場合に、高額療養費制度を利用して医療費の還付を受けることができます。

世帯主の収入により、自己負担限度額が決められていますが、年収600万程度の会社員の場合、月9万円程の自己負担になります。

がん保険の先進医療特約ではどこまでカバーできるの?

がん保険の先進医療特約では、がんの先進医療の技術料のみの保障がほとんどです。先進医療で一番多く行われている白内障治療はがん治療ではないので給付対象外です。

がん保険に先進医療特約は必要なの?

2016年のがん統計予測によると、がんの罹患数予測は約110万例となっており、陽子線治療・重粒子線治療の年間実施件数3,800件から見ると、がんに罹患してこれらの治療を受ける確率は非常に低いと言えるでしょう。

また、陽子線治療や重粒子線治療という高額ながん治療の先進医療が将来保険診療になる可能性もありますし、逆に、更に高額な先進医療が認定されるかもしれません。

いづれにせよ、自分ががんに罹患した時にどのような治療を受けるのかは現時点で予知することはできないと言えるでしょう。

先進医療特約は、月100円程度で数百万円の治療費をカバー

自分にとってベストな治療を選択する上で、治療費がネックとなって選択肢を狭めることはしたくないものです。

数百万円以上かかる治療費をカバーするのに月100円程度の保険料であれば尚更です。新たにがん保険を検討する場合は、先進医療特約は加入しておいた方がよいでしょう。

現在がん保険に加入している場合は、先進医療特約をつけるために見直すと全体の保険料も値上がりする可能性があるのでよく考えましょう。

まとめ

先進医療は、厚生労働省に認定された高度な医療技術であり、その技術料は全額自己負担です。現在行われている先進医療は、がんの治療対象のものが多く、また、高額になるのもがんの先進医療です。

がん保険の加入を検討している人は、先進医療を受ける可能性は低いとしても先進医療特約をつけておいた方が安心です。

また、現在がん保険に加入中の場合は、先進医療特約をつけるために保険の見直しをするメリットがあるのか、よく検討しましょう。

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