がん保険が支払われない5つのケース

  • 執筆者
  • 40代・50代女性のためのお金の相談室
  • FP 三原 由紀

がん保険に加入していれば、がんに罹ったときに保険金の給付があるので安心、だと思っていませんか?

今回は、がんに罹ったけれども、保険金の給付がされないケースについてみていきましょう。

がん保険加入後の「90日ルール」

生命保険の基本は、“申込書”と“健康状態の告知”“初回保険料の払込完了”の3つが揃った時点で保障が始まり、この保障が始まる日を「責任開始日」と言います。

がん保険は特殊で、「90日」の待機期間があり、前述の3つが揃ってから3ヶ月(90日)を経て保障開始となります。

つまり「責任開始日」は91日目になり、それ以前の90日の間にがんと診断されると保険金を受け取ることができないのはもちろんのこと、契約自体が無効になってしまいます。

余談ですが、がん保険の見直しをする場合などは、一時的にダブルの保険料の支払いをすることになりますが、この90日をクリアせずに既契約のがん保険を解約することはリスクが高いので気をつけたいところです。

上皮内新生物の保障は対象内?

がん保険で保障されるがんには、「悪性新生物」と「上皮内新生物」の2種類があります。

多くのがん保険で基本保障されるのが「悪性新生物」です。「上皮内新生物」については、基本保障、基本保障であるものの減額、あるいは特約、など主に3つの保障パターンがあります。

上皮内新生物は、上皮内がん・上皮内腫瘍とも言われる極めて初期のがんであり、切除すれば転移や再発のリスクもほぼないと言われています。

そのため、がん保険では、悪性新生物と分けて考えられることも多く、特にひと昔のがん保険では保障対象外や減額保障のものが多く見られます。

最近のがん保険では、悪性新生物と上皮内新生物は、同額保障のものもありますが、今でも各社さまざまな保障内容なので検討する際は注意が必要です。

また、ひと昔のがん保険に加入している人は、上皮内新生物の保障内容について保険証券を確認しておきましょう。

入院しないともらえない給付金

ひと昔前のがん保険は、「診断給付金」「手術給付金」「入院給付金」の3つが主な保障でした。当時のがん治療は、入院して手術や治療が行われていたので、診断給付金と手術給付金の支払い条件に“がんの治療を目的とした入院”が約款に明記されています。

また、特約として通院給付金を付加した場合も、“所定期間の入院後の通院でなければ給付されない”など支払い条件に入院がありました。

そのため、ひと昔前のがん保険に加入している人は、がんで通院して治療を受けた場合、給付金がもらえない可能性があります。

現在のがん治療は、医療の進歩や診療報酬制度の改定など外部環境の変化もあり、入院から通院へとシフトしています。

また、治療内容も三大療法と言われる手術・化学療法・放射線療法を組み合わせて行っており、一部の手術を除き通院治療が主流です。

それに伴い、がん保険も、診断給付金をメインに放射線療法や抗がん剤療法、通院給付金、などさまざまな保障内容のものが出てきています。

しかし、中には各給付金の支払い条件に依然として“がんの治療を目的とした入院”もあるので、加入の際には注意が必要です。

うっかり、告知義務違反をしていた

がん保険に加入する時には、健康状態の告知が必要です。故意に告知内容を偽った場合はもちろんですが、うっかり告知書に書かなかった場合にも告知義務違反とみなされます。

告知義務違反とみなされると、保険会社は保険契約を解除することができます。

保険契約が解除されると、保険金が支払われない・既に受け取った保険金の返還義務、さらに悪質とみなされた場合には、既払保険料の返還もありません。

ただし、保険契約の締結時に保険会社がその事実を知っていた、など保険会社側にミスがあった場合には解除することができません。

出典:告知書 – オリックス生命保険より

告知内容は保険会社によって異なりますが、例えば過去2年以内、あるいは5年以内に医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか聞かれた場合、病院の領収証などが手元に残っていない場合、正確な日時がわからないこともあるかと思います。

特に検査して医師から問題ないと診断された場合などは忘れてしまっていることもありえます。

告知義務違反が発覚するのは、告知提出時と保険金請求時であると思われます。

故意でなくても告知義務違反とみなされるのは、契約者と保険会社の双方にとって何もメリットはありません。

日頃から医療費の領収証は保管しておく、受診日を記録しておく、または告知内容に不安がある時には保険会社に問い合わせをするなど、留意しておきましょう。

再発時の保障内容はどうなっている?

最近のがん保険は、再発時に備えて診断給付金を複数回、あるいは無制限に受け取れるものも多く見られますが、支払条件に合致しないと受け取れないことがあります。

再発時の各社のがん保険の診断給付金の支払い条件をみてみましょう。

がん保険ビリーブ がん治療給付金 がんの治療を目的として入院を開始されたとき
・支払回数無制限(ただし、2年に1回を限度)
新がんベスト・ゴールドα 悪性新生物診断給付金 前回の支払事由該当日から2年経過後に、診断確定された悪性新生物の治療を目的とした入院をしたとき(入院を継続しているときを含む)、または通院をしたとき
・支払回数無制限
終身ガン治療保険プレミアム ガン診断給付金(特約) 前回のガン診断給付金のお支払い事由に該当した日からその日を含めて2年を経過した日の翌日以後に、ガンの治療を
直接の目的として入院されたとき
・支払回数無制限
ガン保険 ガードエックス 悪性新生物診断給付金(特約) 前回の支払事由に該当された日からその日を含めて2年を経過した日の翌日以降に、診断確定された悪性新生物の治療を目的として入院を開始されたとき
・2年に1回を限度としますが、通算支払限度はありません
アクサダイレクトのがん終身 がん診断給付金 被保険者が、がん給付の責任開始期以後の保険期間中に、所定のがんと診断確定されたとき
・保険期間(更新契約の保険期間を含みます。)を通じて1回のみお支払いします

出典:各保険会社パンフレットを元に筆者が作成

診断給付金の2回目以降の支払条件には、初めて悪性新生物と診断確定されたときから2年経過後や3年経過後など期間の条件や、悪性新生物の治療のために入院・通院したときや入院したときなど状況についても条件があります。

がんと診断確定されただけでは診断給付金の給付がされないものが多いので支払条件には注意が必要です。

まとめ

がん保険の支払われない5つのケースをみると、がん保険の保障開始前にがんに罹ってしまった場合は仕方ないとしても、残りの4つのケースについては事前に注意することで回避が可能です。

上皮内新生物の保障は対象内か、各給付金の支払条件に入院があるのか、告知にあやふやなことはないか、再発時の保障と支払条件はどうなのか?加入する際にはパンフレットだけでなく重要事項説明書で確認しましょう。

既に加入している人は、給付金と支払条件を再確認して思い込みや思い違いがないか確認しておきましょう。

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